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いつまでも自分らしく、いきいき暮らす生活習慣
「健康寿命」をのばすために。

いつまでも健康に暮らすために、大切にしなければならないこととは。
福岡リハビリテーション病院の理学療法士 平川善之先生に話を伺った。

健康寿命を縮める一番の原因とは?

健康寿命とは「介護を必要とせずに、心身ともに自立して健康に生活することができる期間」のこと。日本は世界に誇る長寿国だが、男性は晩年の平均約9年間、女性は実に平均約12年もの間、寝たきりなど介護を必要としている。それは何が原因なのだろうか。

「要介護になる原因で最も多いのは、運動器の障害です」と、平川先生。

運動器とは、筋肉、骨、関節、神経などを言い、それぞれが連携して働くことによって身体は動いている。

「高齢者がなりやすい運動器の障害は、骨がもろくなって骨折する、膝や腰が痛くて動き辛い、身体が硬くなる、転びやすくなるなどです。病気では、変形性膝関節症や変形性脊椎症などがあります」

足腰の衰えは、加齢だけが理由ではない。

年齢を重ねれば誰でも足腰は衰えるから仕方ないと思いがちだが、それだけが理由ではないと平川先生は言う。

「運動不足が問題なんです。運動をしなければ、徐々に身体のバランスを保つ力や柔軟性、筋力も失われていきます。運動器の病気だけでなく、肥満を招いて糖尿病など生活習慣病のリスクも高まります。病気になればまたさらに運動不足になり、ますます身体が虚弱になるという悪循環に。運動不足の人ほど、死亡率が高いと言われています」

しかし高齢者には、仕事や家事に追われる時代を経て、運動をする習慣が持てなかったという人も多い。また、すでに膝や腰の痛みで運動や外出をためらう人も少なくない。

「運動をすれば、いくつになっても足腰は鍛えられます。実際に、80代の方が運動を始めてから筋力がアップしたという研究報告もあるんですよ。健康状態があまり良くない人は無理をしない程度に。また、膝や腰の病気は手術などで治療出来るものもあり、手術後はリハビリや適正な運動を続ければ、また活動的な生活を送ることが可能です」

地域に広がる、介護がいらない身体づくり

運動は健康に良いという認識があっても、高齢者が一人で続けることは難しいもの。
そこで近年、運動習慣が根付くようにと「住民が運動しやすい街づくり」を推進する自治体が増加。福岡市でも、地域・行政・病院の連携による「介護がいらない身体づくり」の啓発活動が広がっている。福岡リハビリテーション病院の取り組みを伺った。

「病院の目標は、健康寿命をのばすことです。治療はもちろんですが、病気にならないための予防や治療後もいきいきとした生活が送れるように、身体づくりの大切さを伝えることにも力を入れています」

福岡リハビリテーション病院では、誰でも気軽に参加できる無料の健康講座を定期的に開催。
病院内だけでなく、人気の商業施設「木の葉モール橋本」やコミュニティ施設「さいとぴあ」でも、健康教室を開催し好評を博している。また、西区保健福祉センターの主導のもとで、地域の運動サロンを運営する「運動サポーター」の養成を支援している。

「ぜひ、近くの健康講座や運動サロンに足を運んでください。楽しく参加しながら、正しい健康知識や運動法が得られますよ。1日15分程度の運動を毎日続けましょう。健康づくりは皆さん一人ひとりが主役です」

◎地域の運動サロン

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詳細は西区保険福祉センター地域保健福祉課まで ☎ 092-891-6342

◎地域の無料健康講座

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詳細は、福岡リハビリテーション病院まで ☎ 092-812-1880


※掲載の記事は、掲載日時点での情報となります。掲載されている、施設名、お名前、役職等、また、医療情報等は当時の情報となります。

掲載日:2016年10月

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監修:福岡リハビリテーション病院