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膝や腰の痛みに悩む方、通院で保存療法を続けている方、そして手術後の方もどうすれば痛みの予防ができるのか知りたいですよね。食生活ではどんなことに気をつけたら良いのでしょうか。福リハのベテラン管理栄養士、斎藤ミキ先生に話を伺いました。
※体に適した食事はその方の体質や持病によって異なります。
特に通院している方は、医師や管理栄養士の指導のもと栄養管理に努めましょう。
太り気味の方がまず減らすべきは
膝や腰の痛みで悩んでいる患者さんは肥満の方が多いですね。膝は歩く時に体重の2倍以上の加重がかかりますから体重を減らすことは膝痛の改善と予防につながります。
減量イコール食事を減らすことと考えがちですが、シニア世代は筋肉と骨の材料になるものはきちんと摂ることが大切。
まず減らすべきは間食とアルコールです。肥満の方は大抵甘いものやお酒が大好きな傾向があります。これらは習慣性があるので毎日口にすることをやめられなくなります。まずは毎日のおやつを週に2〜3日にする、週に何日か休肝日をもうけることから始めてみませんか。
骨と筋肉の材料はしっかり食べる
それから、主食を控えめにしましょう。ご飯、麺、パンの量を減らすこと(全く食べないのは×)です。主食の炭水化物はエネルギー源ですから、これを減らして運動すれば体に蓄積されたものを使いエネルギーにするので減量につながります。
おかずの量を減らすことはおすすめしません。おかずのたんぱく質やビタミン、ミネラルは、筋肉や骨の材料になるからです。ただし、唐揚げや天ぷら・炒めものなど脂っこい料理を好んで食べている人は要注意。鶏もも肉の唐揚げを鶏むね肉の照り焼きに変えたり、トンカツより豚の生姜焼きを選ぶなど、より脂質の少ないものに変えましょう。
メインのおかずは肉より魚のほうがベスト。特にアジやイワシなどの青魚に含まれるオメガ3系脂肪酸は、抗炎症の作用があり痛みを抑えるのに役立ちます。逆に肉の脂は炎症を悪化させやすいということを覚えておいてください。
主食やお菓子などの炭水化物、肉や乳製品などの動物性脂質は摂りすぎないように、魚や大豆製品などのたんぱく質とビタミン・ミネラル豊富な野菜はしっかりとって、活動的な体を維持しましょう。
※掲載の記事は、掲載日時点での情報となります。掲載されている、施設名、お名前、役職等、また、医療情報等は当時の情報となります。
掲載日:2020年02月