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治療は患者さんが主役!!
膝痛治療には手術療法と手術をしない保存療法があります。多くの場合、第一選択は保存療法です。リハビリは手術をするしないに関わらず、膝痛の改善にとても有効な治療になります。膝痛は病院に行けば医師と理学療法士が治してくれると思われる方もおられますが、「リハビリの主役は患者さん自身」です。患者さん自身が、受け身ではなく、自主的に治りたいという意思を強く持つことでリハビリの効果はさらに高まります。医師や理学療法士は、専門的な知識と技術を用いてそのお手伝いをする役割です。そのために、患者さん一人ひとりに自分にあった、オンリーワンな目標を持ってもらい、リハビリの計画を立てていきます。
リハビリはオーダーメイド
膝痛の原因は一人ひとり異なります。事故やケガによるものとともに、その方の職業や歩き方のクセなどライフスタイルも大きく影響します。膝とつながっている筋肉や骨、膝以外の関節といった部分も長い年月をかけて変化し、体にねじれやゆがみが生じて、最終的に膝関節にしわ
寄せがくるかたちで痛みを発症する方もいます。つまり、「膝痛の原因は膝だけにあらず」ということ。手術で膝関節を治療しても、このような根本的な痛みの原因はリハビリで修正する必要があります。理学療法士は、患者さんがどういう時に膝が痛むのか、普段の生活など話を伺い、姿勢や歩き方をよく見てどこに痛みの原因があるのか追求します。そのうえで、患者さんそれぞれに応じた治療プログラムを立案し痛みを改善していくのです。
このように、福リハでは「リハビリはオーダーメイド」という考えのもとで患者さんと一緒に治療に取り組んでいます。
痛みを長引かせないための教室
福リハでは、膝の痛みを慢性化させないために患者さんの心のサポートにも力を入れています。痛みが長引いてしまうのは患部の問題だけでなく、精神的・心理的な原因が複雑に関係しています。実際に、不安感や悲観的な思考を持つと痛みが増すことが分かっています。福リハでは患者さんに正しい知識を得ていただき不安を軽減してもらえるように、教室形式の勉強会やビデオを用いた情報提供など学びの機会を設けています。
その内容は、年齢とともに変化する体や、健康寿命を伸ばすにはどうすれば良いのか、膝疾患と痛みの原因や、その対処法などについての勉強を行います。また、治療からリハビリを経て生活や仕事に復帰するまでの過程をビデオで鑑賞。明るい将来が見えるので前向きになれます。
また、「孫と旅行に行く」「家庭菜園を楽しむ」などの目標を持って活動日誌をつけるなど、積極的に治療に取り組めるよう環境を整えています。
自己管理で痛みを予防する
通院リハビリなどを終えた後、どのような生活を心がければ痛みの予防や軽減が出来るのか、自己管理法も病院内で学ぶことができます。
人は脳と神経の働きにより痛みを抑えるしくみを備えていますが、ストレスがたまると痛みを感じやすくなります。院内教室ではこのメカニズムをわかりやすく解説し、ストレスを解消するための生活改善法を学んでいきます。
さらに、膝に負担をかけないための減量や、筋肉量を維持・増量するための食事など、さまざまな知識を得ることができます。
また、元気な膝でいつまでも歩くためには適度な運動が欠かせません。福リハには、通院リハビリ終了後もご利用いただけるプールやトレーニングジムを備えておりますが、地域の運動サロンやカフェなどの介護予防活動もご紹介し、運動を継続していただけるようご案内しています。
取材協力
☎092-812-1880
福岡市西区野方7丁目770
http://frh.or.jp
※掲載の記事は、掲載日時点での情報となります。掲載されている、施設名、お名前、役職等、また、医療情報等は当時の情報となります。
掲載日:2018年12月